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Ver.5 Short horn speaker の組立・調整 [ATL-Speaker]

2015/05/11

Ver.5 Short horn speaker の組立・調整

DSC08237.png


Ver.5 の概要
今回、湾曲ベニヤを用いたことで計算上の管の断面積を略一致させることが出来た。
設計上は、平行面が略無くなり管内の定在波の削減ができるかと・・・
例えば、定幅(Constant width)が20cmの共鳴管の場合、λ/2の850Hzの倍音で水平方向に定在波が立つ。ちょうど人間の声であるとか、楽器の比較的聴きやすい気持ちの良い周波数で起こる。
このことは、密閉・バスレフ・バックロード・共鳴管でも起きる基本的定在波の問題であるので、近年の箱は平行面の少ない箱が増えてきている。
 
共鳴管でこの様な視点から設計をしているメーカーは、海外に数社あるが・・・
小生も試行錯誤の末これで最終案として製作をはじめた。
⑤の板は、FFT測定を踏まえて小生好みの音に調整するための補助板であり、ここの板を外すと10×5cmが開口され、ロード長の調整が出来る設計とした。又、ここで単管と折り曲げホーンの音質変化の実験も出来る。
今後、測定・試聴の結果次第では、この⑤を活用する可能性がある。


Punch.png
Ver.5 Punch final


組立&加工
(1) 既にカットされている①のパイン材にスピーカー穴(φ10.3cm)とザグリ(φ12.5cm)&低音用の開口部(φ7.0cm)を自在錘で開けた。
 このパインカット材の精度は、いまいちで1mm程度の誤差はあった。
2015-02-21 19.02.05.png

2015-02-28 16.40.19.png

(2) ②板下に③のはめ込み用に溝切りをした。(幅2cm×長さ20cm×深さ1.5mm)
   ②には、斜めに側板を取り付けるのでガイドの溝があると精度を出し易い。
DSC08143.png


(3) ①+②の上下の接着。天板の振動は、毎回出るので②の天板に補強材をいれた。
DSC08150.png

(4) (3)+③の上部木口の加工(カンナがけ1mm程度、現物合わせ)

(5) ④の加工、Rベニヤを現物あわせでカット。④の背板を側板に付ける。隙間が出来ないようにRベニヤ側面をカンナ掛けで精度をだす。 +調整用の孔開け(φ2.7cm×2)

(6) ④を(3)に入れ、曲率の大きい所は、一晩強制的に曲げておく。

(7) 計算した断面積に合わせこむため、4枚の補助板に沿ってRベニヤを湾曲させ④と(3)を接着。
曲率の大きいところでは、ミシミシと音を立てたが割れることはなかった。
DSC08158.png

(8) スピーカーターミナルの取り付け結線。ケーブルはBELDEN9497を使った。
DSC08196.png



--------------------------- 吸音材の実験&調整 --------------------------
ここでならば、側板がオープンできるので吸音材の実験が比較的簡単に出来る。
漏れ等もあるが、大雑把な音のあたりを付けてみたい。又シミュレーションを含めたFFT測定と試聴を行い、今後の参考としたい。
設計は、吸音材を含めた内寸で計算したが、平行面を無くした事で吸音材無しでも行けるかも知れない・・・

シュミレート&FFT測定
 (a)(b)(c)の3条件で実施

 (a) 吸音材なし
 (b) 吸音材を側内面のみに貼る
 (c) 吸音材全面に貼る


共鳴管(a)(b)(c)の断面積
Cross section.png


(a)(b)(c)のシミュレーション
吸音材の量と共鳴管の上図の断面積でシミュレートした。
吸音材なし.png吸音材側面のみ.png
(a) l=95cm,r=11.2cm,r2=3.5cm    (b) 9.5cm,r=10.3cm,r2=3.5cm


全面吸音材.png
(c) 9.5cm,r=9.5cm,r2=3.5cm
  
シミュレーション結果として、吸音材を少なくしたほうが 低域ピークが顕著にでるようである。又、最低域が1/4λ計算値より30Hzぐらい下がるようである。




(a)(b)(c)のFFT測定
Ver5吸音材なし背面塞ぐ.pngVer5吸音材側面背面塞ぐ.png
(a)                       (b)

Ver5 17.png
         (c)

FFTの結果は、シミュレーションと経験値からこの様な波形になることは予測していた。しかし、低域減衰は思っていたよりもきつく一寸心配である。
300,400Hzのピークは、両閉じの共鳴管とした時340m/0.95m=358Hz(1λ)が前面開口部から漏れると勝手に考えた。測定でも、前部(Ⅰ)の開口部を閉じると、このピークは潰される。
(a)(b)(c)のシミュレーション結果は大同小異であるが、聴感上は大分違う。



結果&問題点
(a) 吸音材なし
FFT測定では63Hzをピークがでている、しかしピークと100Hz間が弛むシミュレーションに近い結果となった。95cmの最低域ピークは1/4λの計算で90Hzであるが、これを大きく上回った。
試聴では、残響音が残るが?エージング・調整次第ではこれで行けるかも知れない!!

(b) 吸音材を側内面のみに貼る
100Hz以下の低域のボリュームが少し足りない。今後の経時変化も考慮しても吸音材の微調で行けそうである。側面の上部だけに貼ると良さそうである。
小生の好みは、少々の共鳴音がしても振動板のレスポンスが良い音を好む。

(c) 吸音材全面に貼る
低音が死んで躍動感が足りなくなる。又バランスが崩れキンキン音が強くなりシミュレーション通りとはならない、共鳴管の絞りすぎが原因で減衰が大きいためと考えられる。



Ver5 4.png
吸音材なし/背盤(Ⅳ)閉じ/φ2.8mmの背面孔(Ⅱ,Ⅲ)を開放

(a)(b)(c)の結果より小生の好みで試聴を行い妥協点まで詰めた。今回は、背面孔(Ⅳ)を閉じ、前面孔(Ⅰ)、背面孔(Ⅱ,Ⅲ)、と吸音材の組み合わせで測定を行い詰めてみた。10K~16KHzは、ユニットの高域特性なので勘弁をして貰いたい、しかしながらスピーカーを前方に向けた為、試聴ではあまり尖がった感じは無い。
結果として、ユニットエネルギーとエンクロージャーでの低域減衰を考えて、側面上部に吸音材を使う(a)(b)の中間を選択した。

今後、裏板④に開けた調整孔ⅡⅢの開閉、Ⅰの孔径の変更、Ⅳを開け共鳴管長の変更等々で最終の追込みをする予定である。
FFT結果から未だ低域エネルギーの量感不足&低域の伸び不足を感じる。
 今後も思考錯誤は続きそうである・・・
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(9) 共鳴管内の側面上部のみに吸音材を貼り付ける。
DSC08221.png


(10) (8)に③´ を接着。
接着時は③④が完全接着出来たかを④板を叩き、音で確認した。
浮いている場合は、クランプを移動して締め上げる。この時、板に応力が掛かり音質に影響するので、事前に精度良い合わせこみが必要。
DSC08215.png


以下後日に実施
(11) 側板に持手を付ける。移動時に大変重宝するので・・・
(12) 小生の趣向で前面板①の左右をラウンドとする。
(13) 板の面あわせを紙やすりの100番でサンダー加工、仕上げは600番でおこなう。
(14) 側板にカラープレートを貼る予定。
(15) 前面板①と天板②は、水性透明二スで仕上げる予定。

 (完 成)


簡単に書いたが、ここまでの製作に2ヶ月間以上を要した。

  爺は疲れるのだ!!




次回Blogは、試聴・最終調整を考えてみたい。


参考ホームページ
Acoustic transmission line(Wikipedia)
http://en.wikipedia.org/wiki/Acoustic_transmission_line
自作スピーカー設計プログラム
http://www.asahi-net.or.jp/~ab6s-med/NORTH/SP/index.htm




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コメント 2

ZZA700

大作ですね^^
試聴結果が楽しみです。
by ZZA700 (2015-05-11 16:09) 

Sasha

ZZA700様
最終調整と試聴での詰めを次回Blogで書きます。
ユニットも変えて試聴を行いますので、楽しみにしてください。
by Sasha (2015-05-11 17:16) 

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